修驗本坊    本源山  王 城 院

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天狗とは

魔界天狗道

天狗は”魔界に棲む者”とされ、世上の山中や樹上に棲んでいると信じられた。


一説には天竺の龍海山より天降らせ、日本国中の”山々.峯谷.深山.深谷”名のある霊山を棲みかとし『天狗は数万騎(すまんぎ)』いるともいわれ、その数は実に八万八千騎にも及ぶと云う。


中でも代表的な天狗を”鞍馬山僧上坊.愛宕山太郎坊.大峯前鬼.比良山次郎坊.飯綱三郎.彦山豊前坊.大山伯耆坊.白峯相模坊”からなる「八天狗」と称される。


天狗にも善道と悪道に生きるのがおり、例えば行者の擁護をする天狗は山神の悪魔的威力を発揮し、行者が天狗真言を一心に唱えて召請したなれば、加持祈祷時に大いに加勢し効驗を振るうと云われている。

現に九州は豊後地方の霊山伝承の経文に「灼摩経」〈しゃくまきょう〉があり、正にその様を連想させる内容が説かれている。


一般的には赤ら顔をして鼻が長く、翼を持って手にうちわを持ち自在に空中を飛翔する、修験者もしくは僧形で描かれる場合が多い。

鼻の高いのを「大天狗」〈おおてんぐ〉、鼻先の尖ったのを「小天狗」〈こてんぐ〉または「烏天狗」〈からすてんぐ〉などという。

『今昔物語集』などに天狗説話が多数収められている』



元々、中国では彗星や流星が落下する時の姿が”狗”〈いぬ〉に似ているところから、「天の狗」と称した。

『日本書紀』によると流星の現象を「天狗」〈あまきつね〉と解説している。


ところが我が国では平安時代になると、名利をむさぼる傲慢の僧が死後に転生するものとされ、天狗道という一種の”魔界”が想定されるようになった。

後世、高慢我執な人物を「天狗」と呼ぶようになったのはこれに由来する。

弘法大師空海上人の高弟(弟子)である「真済」(しんぜい)が、その死後”情欲に惑いて天狗と化す”との逸話は有名である。


当時の天狗の姿形は一定しないが、多くは僧形・鬼形をとることもあり、また空中を飛翔することから鳶の姿でとらえられることも多かった。

尼の転生したのを尼天狗ともいう。


民間では、里人が山中を異界ととらえ、そこに現れる天狗の正体と怪異を、山の神とみなす傾向が生じ「天狗様」として崇められ、天狗信仰なども生まれた。

実際に各種の天狗像を目にして「狗賓」〈ぐひん〉・山人・山の神などと称する地域もある。

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