修驗本坊    本源山  王 城 院

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加持と祈祷

加持(かじ)とは

元々は「加持」と「祈祷」は別の意味であるが、しばしば「加持祈祷」という熟語で”現世利益”的な意味で使われる場合が多い。


「加持」とは仏教でいうところの、加被・加護の意味に用いられ、加持を二字に分解して”仏”と”行者”の瑜伽〈結びつき〉の関係でそれを理解する。


即ち、仏から衆生に対する働きかけを「加」といい、行者が仏からの働きかけを保持〈受けとめ持する〉することを「持」と名づける。


三摩地〈三昧〉の瑜伽行によって行者と仏が一体化すると、仏の超自然的な力が現実世界に加えられるため、不可思議な現象があらわれる。


この加持の力が、身体の五ヵ所に及ぼすことを「五処加持」〈ごしょかじ〉といい、同じく供物・念珠・香水などを浄化させることを「加持供物」「念珠加持」「加持香水」などという。


また例えば、『死者の罪を消し、硬直した身体を柔軟にするための”土砂”を加持する』とか、『病気平癒のために病人を加持する』や『安産を祈って腹帯〈ふくたい〉加持する』『信者の体の痛む患部をお加持する』など広く一般に行われている。


地方によっては『お加持』という表現によって浸透しており、信者の身体を念珠や経典あるいは錫杖などで、直接に済度するという形態をとる。


   祈祷(きとう)とは

富財の獲得、病気平癒、安産、厄災消滅など主に世俗的な目標達成を神仏に祈り願う行為をいう。


祈祷は一般に護摩供に組み込まれたり、真言〈マントラ〉や経典を誦する行為によって修法する。


これは、古代インドの宗教思想によるもので『呪力を以てすれば神秘的な霊力が宿り、神々をも自由に動かして世俗的な目的を達成することができる』という信仰に由来している。


これが後には仏教に取り入れられ、更に日本に伝えられて「祈祷」と「加持」とを同一視する考えが一般化し「加持祈祷」と称されるようになった。


行者は各々信者の願いに応じて加持力を発揮し、仏の加護あらんがため様々な手法によって、祈祷法を修める。


またそれらの行為によって必須となるのは、「仏の仏力」(仏の加被の威力)を仰いで、そこに・「行者の行力」(行者が修行で得た験力)・「信者の信力」〈信心の力〉が加わり三位が一体となることが重要であり、効験の利益を蒙り顕すものである。

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